チューリッヒ

チューリッヒに着いた!小型機なのでバスでターミナルまで移動…なんだけど機内から出たとたん吹き荒ぶ風…チューリッヒ寒い。すごく寒い。これまでのルートを振り返ると、チューリッヒより北に位置するケルンもなぜか暑かったし、イスタンブールは朝晩の気温が落ちるものの日中はぽかぽかだったし、イタリアはぐずついた天気にもかかわらず温暖ですごしやすかった。ここチューリッヒでは吐く息が白い。しかも小雨がぱらついているという…(余談ですがこの雨は10日間降り続いたそうです)

とりあえず空港ホテルの無料送迎バンに乗ってホテルへ。チェックイン後、やめときゃいいのに電車に乗ってチューリッヒ中央駅まで。湖の方まで散歩したんだけど…寒いし、小雨はやまないし、おまけにスイス人はこんなに寒いのにすごく薄着!アイスを食べながら歩いていたりジョギングしていたりカヤックに乗っていたり…同じ人間とはおもえません。取り立てて写真を撮りたい気持ちにもなれず、滅入りながら歩いているとふと「ヴェネツィアの仮面をホテルに持ち帰っていない」ことに気付いて血相を変えて中央駅に直行。仮面をどこに忘れたのか見当はあっさりついたので(空港のトイレです)よっぽど中央駅から空港駅まで乗りつけようかとおもったけど、往復切符を買った手前検札が怖いし(結局一度も遭いませんでしたが)、一度ホテルに戻ってやっぱり仮面がないことを再確認したうえでホテルのバンで空港へ。

トイレに行ったら…ない!あーあ、一番お気に入りの仮面を買ったのになあ…と落胆するものの諦めきれず、清掃のおばちゃんをつかまえて聞いてみると「仮面?ああ、確かにあったわよーインフォメーションカウンターに行きなさい♪」って!わたしの仮面あったあああああああ!(*´∀`)で、カウンターに行ったらおばちゃんに「忘れ物?ここにはないわ。Lost & Found (遺失物取扱所)はあっち」って冷たくあしらわれて(しかもSouvenirの意味を訊き返されたし)…確かにL&Fは正面に見えていたけどおばちゃんがインフォに行けって…いや鵜呑みにしたわたしがバカなんだけど。で、L&F行ったら

スイス人のおばちゃん: お土産の忘れ物なんてないわよ
サヨ: うそーん
おばちゃん: …いつごろ忘れたの?
サヨ: 3時間くらい前
おばちゃん: …中身はなんなの?
サヨ: ヴェネツィアの仮面だよううううううう
おばちゃん: (急に表情が変わって)マスケラね!知ってるわ!
サヨ: あるのね!!!!!!!!!
おばちゃん: ちょっと待っててね〜今取ってくるからね〜
サヨ: はーい(あるなら最初から出してくださいよー)
おばちゃん: じゃーん!(仮面を出して)
サヨ: そ!れ!で!す!わたしの!ますけーら!
おばちゃん: よかったわねーじゃ書類作成するからちょっと待っててね〜
サヨ: パスポートいる?これわたしの名前〜
おばちゃん: はいはいっと、じゃあ、ここに署名して。それと20フランね
サヨ: は?
おばちゃん: 遺失物引渡し手数料よ
サヨ: …スイスフラン持ってないんだけどカード払いじゃだめ?
おばちゃん: だーめ
サヨ: ユーロでもいい?
おばちゃん: いいわよ〜ユーロなら15ユーロね
サヨ: …
おばちゃん: …
サヨ: じゃ、25ユーロでおつりください
おばちゃん: あららユーロのおつり…おつりはーちょっと待っててねー

この間ずっと悶々としていたんだけど…もともと海外のL&Fなんて初めてだし、スイス以外でも有料なのかもしれないけど15ユーロって高すぎじゃない?しかも書類はドイツ語で作ってあってわたしが完全に読めたのは「Gold and Purple Mask」と「20CHF」って部分だけだし(たぶん、わたしは上記遺失物を確かに受け取りました、なので手数料20フランを支払います、という文章だとおもうんだけど)。理解できない書面に署名するリスクって相当高いとおもうんだけど、今回は割り切って署名。だってせっかく目の前に仮面があるのに受け取らずに処分されちゃうなんて悲しいじゃないですか。ちなみに仮面は税込で11.99ユーロだったのです〜手数料の方が高いなんて!

この件に限らずなんとなくこの国はわたしと相性が悪く、一刻も早く米国に逃げたい一心でやりすごしたのでありました。夕飯をカード払いしたらレシートだけ渡されてカードを返してもらえないとかさーなんなんだろう!実はお隣のオーストリアとも相性がよろしくないんですけど、スイスとオーストリアはなんかだめ。だめだめ。チューリッヒはドイツ語圏なのにドイツのドイツ語とぜんぜん違うし。書き言葉は本国と変わらないのに発音が…スイスにはがっかりです><何も知らずに来たわたしが愚かなんだけど!(本国ドイツ語は発声時に吐き出す息のコントロールが絶妙で聞いていてとても心地よいです)